ネタバレで思考停止するはてなー達

このエントリは09/11/21に書きました。


はてなユーザーと話していてもつまらない。 - キングダムぶろぐ からの一連の流れを眺めて。


ここ最近、はてなユーザにもつまらないのが増えたな、と思っていたのだけれど、今回の流れでそれが如実にあらわれてしまい、あらためて落胆している。この流れから、どのような意見が出て、どのように派生していくのかを見ていきたかったのだけど、それがあらわれないまま、飽きられて、忘れられてしまうのでは勿体無いと思い、今回、このエントリを書くことに決めた。*1

ただの改変コピペではない、本文の説得力


はてなユーザーと話していてもつまらない。 - キングダムぶろぐは、多くのブックマークを集めた。それも、ブコメを見ると、内容に関して意見をぶつけるものばかり。後に改変元となる記事が判明したが、改変というネタを抜きにしても、多くの人の心に響く何かがあったのだろう。


増田改変ネタということで、ところどころに突っ込みどころができてしまうのだが、これは逆にブクマを集めるための大きなポイントとなっている。

・まず、話してもつまらない。「ああ、逃避の場所としてはてなを選んだんだな」というのが丸わかりなほど、まともな返答ができない奴が多すぎる。
・そして、はてなユーザーは消費も創作もして自給自足するハイパーなネットユーザーなんだなんて言うのは大間違いだというのがわかった。
・大半のはてなユーザーはただ人気エントリーを見て「一緒にブログ記事を消費している」という連帯感で人との繋がりを保ちたいだけ。
・見もしないで見下したり、何の根拠もなくはてな文化が上だと思っていたり。

はてなユーザーと話していてもつまらない。 - キングダムぶろぐ

このあたりは、元記事改変で出来た部分で、たぶん、多くのはてなユーザが自身で思っていることとは合っていないのだと思う。みんなでくねくねしたくてはてなをやってる人ってそんなにいないでしょう。だから、このあたりの文が、おもしろ突っ込みポイントの役割を果たし、よりブコメを賑わせたのだった。


けれど、一方で、はてなユーザに痛みを与えるような、真実味なる内容も兼ね備えている。

・「ここでこれを引用すれば面白い」と学習した上でのコピーでしかないし、全く自分の発想や意見というものを持っていない。
・その日の人気エントリーtwitterのみんなが言っているような感想でしか斬れないし、注目されていないけどこれが面白い、ここをこういう視点で見ると面白い、というものが全くない。
・視野が狭くて自分の視野に入ってこないものへの差別意識が強い

はてなユーザーと話していてもつまらない。 - キングダムぶろぐ

そう、ここ最近、こんな感じのはてなユーザが増えたな、と私も感じている。本当に増えた。


私は元ネタがあることを知らず、このエントリをホッテントリの一つとして素直に読んだのだけれど、本当にそうだなあと思った。前からはてな界隈を眺めている人たちは、同じように思った人も多いのではないだろうか。

id:HKBから感じとれる違和感


私ははてブの(人気|注目)エントリを巡回しはじめてから、もう3年近くになる。しかし、まるではてな界隈をずっと眺めていたように*2、鋭い視点を持ってエントリを書ける人のブログを、私は知らなかった。そして、このブログが、今まで全く注目されていなかったことに、違和感を感じた。


私は、気になって他の記事をさらっと調べてみた。けれど、このような長文エントリは上がっていない。id:HKBどこか飄々としていて、まるで何かを演じているようだ。最後に、本人のプロフィールを見る。

ユーザー登録から本日までに日記をつけた日数:1日
はてなダイアリープラス 利用中


初日でこんな記事が書けるはずがない。きっと、誰か、はてな界隈に詳しい人が、何らかの意図を持って始めたはてダなのだろう。私は、id:HBKの正体が知りたいと思った。

id:HKBの正体を探る


id:HKBはてなユーザだとすれば、もしかしたらセルクマしているかもしれない。それも真っ先に。私はブコメページをもう一度見直した。


そして、ブコメの先頭、そこには、id:Hamachiya2 がいた。


そういえば、去年にもhttp://d.hatena.ne.jp/Hamachiya2/20081228/anond:tile=こういうことがあった。このエントリにつけられたブコメがふっと脳裏をよぎった。

keyboardmania 大漁www 1getがHamachiya2の増田は注意w

はてなブックマーク - 今年ぼくが書いたはてな匿名ダイアリーまとめ - ぼくはまちちゃん!

なるほど、はまちちゃんなら今年もやりかねない。あの妙に鋭いコピペ改変エントリのような内容が書けるのも納得だ。きっと今年の年末にネタバレするのだろう。


そして、はてなブックマーク - Hamachiya2のブックマークにも目を通してみた。すると、キングダムぶろぐとの、ある共通点が浮かびあがった。それは、これこれだ。ちゃんと前日にヒント*3を仕込んでいたのだ。


いよいよ私の中では、 id:HKB = id:Hamachiya2 としか思えなくなってしまった。id:HKB、コメントの、"48人めざします" は、AKB48を連想させるブラフだろう。そしておそらく、Hamachiya2 Kingdom Blogの頭文字なのだろう。あれ、そういえばまだ誰もid:HKBの正体を指摘していない。私は自力で正体をつきとめたことに嬉しくなってしまって、Twitterにこんなpostを投げた。

キングダムぶろぐ http://d.hatena.ne.jp/HKB/ は更新頻度とかネタの切れ味が尋常じゃなくて、色々な材料から @Hamachiya2 の仕業だと確信した。 HKB = Hamachiya Kingdom Blog でしょう。いつもいい仕事ご苦労さまです。

4:30 AM Nov 19th YoruFukurouで

ただ、これは午前4:30という最も人のいないであろう時間のpostだったためか、ほとんどの人に捕捉されなかったようだった。しかし、こちらからの片想いだった、@Hamachiya2からはfavと、Followをいただいた。これが意味するものは……。


次の日も、id:HKBの正体を明かそうとするものはあらわれなかった。私は、こんなことをTwitterでつぶやいた。

今、ネタバレで思考停止するはてなー達、とかいう題名のエントリを書いたら、それなりに反響があるだろうな、と思ったのだけど、コメント書きたいがためのブクマは、私にとってほとんど価値のないものだし、誰かに頑張ってもらいたい。

10:22 PM Nov 19th YoruFukurouで

けれど、その次の日もあらわれなかった。ただただ勘違いブコメが増えるのみで、業を煮やした私は、ついにネタバレ記事を書こうと決心した。

やっぱり、書こう。

15:50 PM Nov 20th YoruFukurouで

そうしたら、この7分後、そんなんかいたらバレバラやんけあほ!! - キングダムぶろぐと、怒られてしまった。いや、ただの偶然かもしれないが、私宛てのメッセージと解釈した。だから私は、これを取り下げたのだった。

違和感を感じとれなかったはてなユーザ、空気の読めない私


あのエントリには、様々なヒントが意図的に散りばめられていた。これは、現在のはてなユーザの力量をはかるために用意されたものだったのかもしれない。そしてついに、id:HKB=id:Hamachiya2だと主張するものは、ブクマやメタブクマにはあらわれなかった。*4ブコメに積極的なはてなユーザの大半は、皮肉にも、あのエントリの本当のメッセージを受け取ることはできなかったのだ。


一方で、よくできたはてなユーザは、id:HKB=id:Hamachiya2だということをとっくに見抜き、ブコメで踊る阿呆をニヤニヤと眺めていたのかもしれない。そんな中、空気の読めない私が、その場を壊そうとした。けれど、ほんの小物な私でも、この場を壊す恐れがあると感じたのか、はまちちゃんは私の動向を監視し、破壊を食い止めた。私ははまちちゃんの意のままに操られていたのだった。


あのエントリの真意とは


あのエントリをあげた、はまちちゃんの真意とは何だったのだろう。あのエントリがはまちちゃんのブログに上げられていたら、あんなコメントがついただろうか。


あのエントリの最後の部分、とても印象に残った部分を引用する。

要するに自分の掴んだはてなユーザー像は話がつまらなくて、自分で面白いものを発掘したり意見を言ったりする能力がなく、視野も狭くて排他的で何の行動もしてなくてダラダラと誰かが選んだその日の人気記事を見ているだけって感じです。

2008年頃までは、はてな(ブックマーク)の年だったと言うことができるけど、既に凋落は見え始めていて確実に2010年ははてなの年ではなくなるだろうなと思いました。

はてなユーザーと話していてもつまらない。 - キングダムぶろぐ

これは改変ネタではあるが、はまちちゃんが本当に思っていることではないだろうか。


私が思うに、2008年頃までのはてなは、面白いユーザで溢れかえっていた。決して有名でないはてなユーザも、人とは違った視点を持ち、その人の個性を感じさせるような鋭いコメントを返していたものだった。天邪鬼的な視点も多く、ブコメの魅力のひとつだった。


しかし、今は違う。当時は誰もが粒揃いだったはてなには、凡人の割合が増えた。天邪鬼的な態度をコピペしたようなユーザも増加し、以前に比べても、エントリにブコメがつけられる率がどんどん高くなっている。そして、つまらない意見が多数派として溢れるようになってしまった。


あのエントリでは、はてなTwitterを一緒くたにしているけれど、Twitterでは、以前のはてなの面白い時代を知っている人間が、今のはてなのつまらなさを嘆いていたりする。これは、"近頃の若者は~論"とは別物で、

略RT @tsuda:「面白い人が面白いことをする」→「面白いから凡人が集まってくる」→「住み着いた凡人が居場所を守るために主張し始める」→「面白い人が見切りをつけて居なくなる」→「残った凡人が面白くないことをする」→「面白くないので皆居なくなる」

3:44 PM Oct 17th YoruFukurouで

という流れにはてブがのっかってしまっていることを感じ、危惧していたのだろう。

釣られた人、釣られなかった人、そして、気付いた人

釣られた人は、釣られなかった人の受け取れなかった意味を受け取っている - いいんちょさんのありゃあブログという記事には、絶賛するはまちちゃんブコメがついている。これが答えなのかもしれない。


今回、釣られてしまった人は、釣られたけれども、自分の意見を表明することで、何らかの考えの変化があったかもしれない。釣られた、釣られなかった、なんてのは他者との関係でしかなくて、本人としては、考えるか、思考停止しているか、の、どちらかでしかない。もちろん、これをきっかけに、自分のなかで、何らかの理解が進めば、たとえそれが釣られる関係だったとしても、本人には、得をしているのだ。


逆に、釣られなかったと安堵している人は、既にその時点で思考停止に陥ってしまい、せっかく、何かを学ぶチャンスがあったのに、それを逃してしまう。この一連の流れを一種の娯楽として消費してしまうのは、勿体無いことだ。


また、今回、よりメタな視点から眺めることのできた、先ほどの記事の人や、私は、色々と得るものがあったのではないか、と思う。


そして、さらにメタな位置にいる、はまちちゃんは、この"種蒔き"によって、何か大きなものを収穫しようとしているに違いない。私は、その作物が実るのを、楽しみに待とうと思う。そして、実りの果実が皆にふるまわれたとき、このエントリを公開するのだ。*5

*1:がこの時は公開を見送ることに決めた。理由は最後に。

*2:ここ一年程、全く目立つ活動をしていない梅田望夫を引っ張り出すあたり、新参ではないだろう

*3:もしくは後でネタバレしたとき用の証拠

*4:実は一瞬だけ、私がブクマして、ブコメに「こんにちはこんにちは!……ですね!」なんて書いたりしているのだけど、なんだか野暮だなと思ってブクマを解除した。そして、メタメタブクマに書いた。

*5:とかっこよく締めたつもりだったけど、こっそり公開する. 11/06/17公開

90文字以上のつぶやきを抽出して長文ったー生活

私のTwitter史と、雑感、利用法を紹介してみる - 鍵壺のWeblogで書いたように、
私はTwitterを通じて、自分にない視点や価値観、考え方が知れることを一番の楽しみにしている。
そして今回、正規表現によるフィルタリングを行い、より質の高い*1postの割合を抽出する試みを行なった。


前置きが無駄に長いので、本題と関係ないところに興味がなければ、適当に読み飛ばしてほしい。

実は前から試そうとしていた

本格的にTwitterを使うようになってから2ヵ月、その頃の私はこんなことをつぶやいていた。

30文字未満/60文字未満/90文字未満/90文字以上 にpostを分類して、面白いと感じるpostが、それぞれの文字列ごとに、どれくらいの割合で出現するか考えてたんだけど、私にとって面白いpostは、文字数多いほうが出現率高いなあと感じる。正規表現使って長文タブでも作ろうかな。

2:19 AM Aug 21st YoruFukurouで

このように、長文タブの構想はあった。けれど、当時の私は、正規表現ってなあに、おいしいの?なんか便利そうだねという印象を持つ程度の知識しか持ち合わせておらず、思いたったら即実行!というわけには至らなかった。で、すぐに行動しなかったのだから、この日はおそらく、別の話題に食い付いて、そのまま忘れてしまった。私の悪い癖だ。


それからしばらくして。あるpostに反応し、こんなことをつぶやいた。

これを機に私も文字数によるタブ分けしてみよう。ただしRTとURLは抜くようにする。文字数によるS/N比の調査もやる。 略RT @ryoubi: 正規表現で「.{90,}」と書いて、Tweenで90文字以上の発言のみ表示されるタブを作った。

10:51 AM Sep 9th YoruFukurouで

しかし、やらなかった。やるやる詐欺。なんとしてでも撲滅すべき悪癖だが、まあそれはおいといて。
この時は、その正規表現を試せばできる、とはわかっていたんだけど、ただこのままでやっても、RTやURLを含んだpostが多く含まれたものが抽出され、質の高いTimeLineとはいえないものができそうだと思った。なので中途半端はよくないと保留とした。正規表現で文字列のフィルタリングを設定したかったのだけど、ちょっと考えたうちでは難しそうだな、また時間のある時にやろう、と判断したのだ。


そんなこんなで後回しにし続けた、長文タブの構想。
今回やってみるきっかけになったのは、前回書いたエントリだった。現状を文章にまとめて現状の理解がより深まったので、これを機に、もう一度、Twitterとの付き合い方を見直そうと思った。そして、しっかりと時間を確保できたので、設定について色々変更を加えてみたのだ。

正規表現のお勉強

私の使用するTwitterクライアントの夜フクロウは、正規表現によるタブ分けが可能だ。今回はこの機能を使って、文字数フィルタリング、および、RTやURLを省く。

ところで、私はほとんど正規表現を使ったことがない。mi*2でテキストファイルをいじる時、検索指定に使う程度だ。複雑な指定はしないし、PerlとかRubyとか文字列操作に強い言語は、全くといっていいほど触れない。けれど、正規表現自体への興味はある。なんとなく、法則性を見つけるパズルゲームのような感じがするので好みなのだ。使う機会がなかなかないので覚えなかったが、この機会にしっかり触れて、理解を深めたい。

正規表現が何のためのものか、というのは大学の講義で学んだ。何か決められた文字列を抽出するのは得意だが、NGワードを指定するような用途には向かない。なので、今回は、文字列RTをざっくり削ることを目指す。

さっそく直感で書いてみる。これでいけるかな? .*[^(RT)].* しかしこれは無理だった。.* という表記が、RTという文字列を含め、全ての表記を該当させてしまうからだ。

ではどうしよう。RTを含まないものを全て指定するしかないのか。
Rの次がTだと困るので、R[^T]。しかし、[^T]の中にはRも含まれるので、その後にTが来たら困るかもしれない。じゃあそれをどうやって書くか?と考えたところで、これと似たようなことが、大学の課題にあったことを思い出した。こういうのは後ろから確定していったらうまくいくんだっけ。
なので、仕切り直し。まずはTを禁止にしてみる。[^T]。これで、RTという文字列は完成しない。しかし、これではTという文字が全て弾かれてしまう。なので、Tの直前にR以外が来たら許可する。[^R]T 二つ合わせて、これらを繰り返しにすると([^T]|[^R]T)+。で、これだと文頭にTが来た場合も弾いてしまうので、^T?を追加して完成。
^T?([^T]|[^R]T)+$となる。
図にすると こんなかんじで、RTという文字列は通さなさそうだ。
よし、とりあえずこれでやってみよう。

しばらく使ってみたところ、RT含むpostを抽出することはなかった。しかし、この正規表現には問題がある。RTという文字列を問答無用で弾いてしまうので、RTという行為自体に言及しているpostが弾かれてしまうのだ。*3しかし、多少postが漏れたところで、大きく困るわけではない。全部、漏れなく目を通したいわけではないし、余計なRTを含むpostを省けるというだけで、目的は達成されている。


というわけで、正規表現をしっかり勉強したとは言い難いが、とりあえず目的とした設定はできた。

教えてTwitter

さて、今回の取り組みは正規表現の勉強も兼ねている。だから、動いているとはいえ、やっぱり美しいものを書きたい。けれど、このペースでは日が暮れてしまう。*4なので、検索で過去に同じような正規表現を書いたような人がいないか探した。そして、一つのpostに行き当たった。

夜フクロウ向けRT抽出用正規表現(暫定版!) RT(?:[:\s]*@[A-Za-z0-9_]|\(via[:\s]*@[A-Za-z0-9_]) *5

http://favstar.fm/users/mickey24/status/2907768851

これは役に立つ情報だった!というわけで、早速、「正規表現とても参考になります」と感謝のRTを送った。そして、ちょっと厚かましいかなと思いつつも、「今こんなことやってるんですけどアドバイス下さいますか」と申し入れした。すると、「私のほうでも考えてみます」との返事が。おお、ありがたい!そして、このようなpostをいただいた。

できたっぽい.RT以外の発現にマッチする正規表現 (?=^(?:(?!RT(?:[:\s]*@[A-Za-z0-9_]|.*\(via[:\s]*@[A-Za-z0-9_])).)*$)

これはたいへんよい精度だった。ただ一つ問題があるとすれば、先程、自分で用意したものと比べると、改行を含むpostを漏らしてしまうのだけれど、それは自分でなんとかしよう。勉強だ。

長文TimeLineなう

長文postの定義は適当だが、とりあえず90文字としてみた。で、これを正規表現であらわすと、{90,}となる。
というわけで、とりあえず
(?=^(?:(?!RT(?:[:\s]*@[A-Za-z0-9_]|.*\(via[:\s]*@[A-Za-z0-9_])).){90,}$)
で運用開始をしてみる。


うん、目論み通り、質の高いつぶやきが揃った。どれも長文なので、postを読むスピードは遅くなる。が、ノイズの割合が少ないので苦にならない。
そして更に良かったのは、普段あまり目にすることのないTwitter-erのpostの割合が増えたことだった。正直なところ、私のTwitterライフは、お気に入りのTwitter-erの未読を消化するのがほとんどで、新たな開拓をする余裕がほとんどなかった。これはとてももったいないことだ。面白いpostに出会う確率を増やすためにお気に入りのTwitter-erを追いかけていたのに、逆に限られたTwitter-er以外のpostは捨てることを同時に行なっていた。今回の手法は発想の転換だったのだけれど、結果としては、面白いであろうpostをたくさん抽出できた。


私は、色々なTwitter-erのpostが入り乱れる、この長文TimeLineがとても気に入った。結局その日は5時間くらい、長文TimeLineに張り付きっぱなしだった。ちょっとやり過ぎたかも。反省。

更なる改良点

とりあえずは、長文を集めたタブを作ることができたが、更に質が高くなるように考えられる改良点をいくつか挙げておく。


・URL含みのpost

長文TimeLineは面白いのだが、やはりURL含みのpost*6が多くなった。なので、今後はURLを省く正規表現を書きたい。3文字以上の文字列を含まない正規表現を、?!(先読み否定)無しで書くのは骨が折れること間違いなしなので、?!をしっかり理解せねばならない。これが出来たらまた追記する。


・各種HashTag

ツールなどを使って自動的にpostするようなものがあるが、そういうのも弾きたい。が、しかし、今回の変更で、急激に観測範囲が拡がって、どれが自分にとってノイズとなるのか、まだ判断がつかない状態なので、今の長文TimeLineに慣れ次第、やってみるつもりだ。


・ユーザー指定との併用

こういう時のこのTwitter-erの発言はとても興味深い、というのがある。なので、それを抽出できたら、時間あたりの観測可能範囲が更に拡がるかもしれない。タブ分け時にTwitter-er指定と、正規表現を、∩(かつ)、で結びつけられたら幸せになれそうだ。
しかし、夜フクロウのタブ分けは、フィルタリングというより抽出というような感じなので、特定のTwitter-erの特定の発言だけ欲しい、と設定するのが困難かもしれない。これについては今のところ良い案がないので、保留としている。

マイブームでTwitter再燃、だが……。

長文TimeLineが面白すぎて、各方面に支障をきたしそうになったので、未読管理をオフにすることにした。これで、その時流れている話題についていくというのがメインの使いかたになるだろう。これなら、さっとTimeLineに参加することができるし、未読を消化する、なんて、あまり楽しくなさそうなタスクを捨てることができる。今もまだ思考錯誤は続いているので、気付いた点があれば、また追記する。

*1:自分にない視点や価値観、考え方を提供してくれそうな

*2:MacOSX用エディタ:ミミカキエディタ http://mimikaki.net/

*3:RTはこれこれだと語っているpostとか。あとSTARTのようなRTを含む単語が含まれてても弾いてしまう。

*4:昼から始めたこの取り組みも、これに行き着く頃には日が暮れてしまったし、この記事を書くのは、最初に始めてから3日後だったりするのだが

*5:あとで指摘いただきました。 RT @mickey24: あー,実はこれちょっと間違ってるんです.私が実際に使っているのは RT(?:[:\s]*@[A-Za-z0-9_]|.*\(via[:\s]*@[A-Za-z0-9_]) です.

*6:ニュース系bot発のものも多く含む

私のTwitter史と、雑感、利用法を紹介してみる

最近読んだ、
Followersも2300人になったのでそろそろ俺的Twitterの使い方をまとめておく - ミームの死骸を待ちながら
僕のtwitter STYLE - 技術教師ブログ
が、面白かった。
Twitterは、ゆるさをうりとしているので、ユーザそれぞれで、その関わり方や使い方が随分と異なる。他のユーザのTwitter雑感が知ることができて、大変面白いと思ったので、私のTwitter雑感について、ちょっとまとめてみようと思う。

Twitter

まずは、私のTwitter史について。
私は、現在のTwitterとの付き合い方に至るまでに、結構遠まわりをしているほうだと思う。なので、いまTwitterにのりきれてない人でも、何かをきっかけに、一気にTwitterを楽しめるようになるかもしれない。そんな私の経験を紹介する。

2008年4月。この頃はホットエントリーに上がる記事を読むのが楽しくて、定期的に話題に上がるTwitterに興味があった。Twitterのゆるさに惹かれ、軽い気持ちでコミュニケーションできたらいいな、と、友人を誘って始めた。また、軽い気持ちで有名人もフォローしていた。なので最初の頃はリアル知人とやりとりするか、有名人のサブブログ的なものを見るだけの場だった。これから1年強は、f/fが30人程度を維持していて、Twitterは自分の中で巡回サイトのひとつとして扱っていた。
2009年3~5月。就活生だった私は、文章を書くということに興味を持ち始めていた。この頃は不定期ながら当ブログに長文記事を書いていた。各方面から反応がもらえたりして楽しかったけれど、記事一本に2~3時間かけるのは相当の負担があったので、軽い話題はTwitterに書くようになってきた。扱う話題も、日常や内輪なものから、一般的なものの割合が増えてきた。
2009年6月。この頃から、Twitterで知らない方からreplyをもらう頻度が増え出した。また、知らない人に自分からreplyを送るのも抵抗がなくなってきた。この頃までは、本当に発言が面白い*1と思うような人しかfollowしていなかったのだけど、follow3桁で見える世界というのに興味を持ったので、お気に入りユーザのお友達、みたいな人をフォローするようになった。f/fは200/100くらいになった。
また、@HanaUsagi1729と、@heis101の両名を知ったのが、とても大きかった。日常postや感情postではなく、思考や考察を議論する*2彼らのつぶやきが私にとって興味深く、彼らとやりとりすることが、Twitterの付加価値を一気に引き上げた。
2009年7月からは、ほぼ今のスタイルと同じようにやっている。1日4,50post、長文多め、現在のf/fは、1100ずつくらい。自らフォローは少なめ、フォロー返しはする方針なので、f/fは緩やかに増加を続けている。http://twittercounter.com/key_/all

……と、こんなわけで、割とオープンに書くようになった時期だけで見れば、Twitter歴はまだ半年にも満たっていない。

Twitter5W1Hで書く

Twitterの価値観と利用法については書きたいことが山ほどあるし、書ききれないこともたくさんあるけれど、とりあえず適当に『現状』を書き出してみようと思う。
何か指標となるテンプレが欲しいので、5W1Hで。

  • What なにをつぶやく?

私は、読んでて価値があるなあ、と思わせられるようなつぶやきをすることを心掛けている。価値のあるなしなんて、その人の価値観次第なんだけど、もう一人の自分が喜ぶかどうか、未来の自分が読み返して面白いと感じるかどうか、を基準としている。
なので、「おなかすいた。」とか、「さむい。」とか、そういうつぶやきは退屈なのでしない。おなかすいた、のひとつにしても、「これこれこういう状況でおなかすいたけど、朝はこれを食べたから今はこれ食べたい。」なんてふうに、意味を込める。なにか詳細な情景を描写すると、その人の個性が出て面白くなる。これはまた、私のpostが長文になりがちな理由でもある。一言ネタのように、簡潔なほうが美しい場合でない場合は、長文になりがちだ。
ほかには、価値観や物事の考え方について、断言することがある。これは誰かを想定して言いかけているということはまずない。大体の場合は、自省宣言のようなものだ。
また、価値観や物事の考え方を追い、自己観念を確認したり、どんどん更新したりすることがある。ブログでやるべきの分量を語ってしまうこともあるが、思考の途中に他者からの意見を頂き、それによって予想もしないほうに考え方が転がり、Twitterであるからこその、思考の変化が生ずる。これが楽しい。

  • When,Where いつ、どこで、つぶやく?

時間、場所は問わず。年中無休、二十四時間営業。
基本的に私の行動範囲は全て無線LAN完備なので、MacBookでつぶやくことがほとんど。場所というのを、どの発言フォームで、と読みかえるとしたら、夜フクロウでつぶやいている。Web(Safari)→TwitterPod→Tweetie→夜フクロウと移行した。ウィジェットのクライアントも一時期入れてたが、利用した記憶はあまりない。夜フクロウにはタブ分けできるのが決め手で移行した。ショートカットキーも便利。けれど、まだ試していないクライアントは多い。
無線LANがないorMacBookが無い場合は、ケータイで。モバツイッターでつぶやいてる。iPhoneユーザではない。モバツイッターは主に外出のときにつぶやく。主に旅行、観光なんかするときは、携帯のカメラで写真を撮って、それを添付してつぶやくことが多い。携帯の文字入力はしんどいので、文字数は少なめになりがち。誰かといるときは、あまり携帯を触りたくないので、つぶやきの頻度も低下する。

  • Why なぜ、つぶやく?

自分の中の考えや価値観を文字としてまとめて自己確認するため。
現状の自分をログとして残すため。
それから、Whatの項にもあるが、自分の考えを曝け出すことで、他者から意見を頂き、それに影響されて、自分の価値観を変化、更新させるため。

  • Who だれと、つぶやく?

f/fが1100人程度なのだけど、そんな規模の情報とどう付き合っているか、という点について。
まず、お気に入りの人たち*3とのやりとりがとても多い。中には片想いの人もいるが、よく意見を交わし合ったり、仲良くさせていただいている。このお気に入りメンバーは、固定化はしておらず、かなりゆっくりだが、少しずつメンバーをいじり続けている。一時期は未読がたまりすぎて大変だったので、ある程度追いかける人数を減らした。今のバランスくらいがよさげだと思っている。
それから、リアル知人を30人ほどフォローしている。皆ライトユーザなので、読むのはあまり負担にならない。こちらでは、ゆるいコミュニケーションを楽しんでいる。
また、replyやReTweetを頂いて、何か感じることがあったら、返事を書く。よくreplyをくれるユーザがいる。よくReTweetしてくれるユーザがいる。よくfavってくれるユーザがいる。皆、大変ありがたい。Twitterを続けるうえで、たいへん励みとなる。

  • How どうやって、つぶやきを読む?

どうやってつぶやくかは、When,Whereの項に書いたので、ここでは、普段どういうpostを選別して読んでいるかを書く。
まず、自分宛てのreply等は最優先で読む。それから、お気に入りユーザの未読を消化する。これに関連する意見を書いたりするだけで、一日に二時間くらいかかる。私がTwitterに費やす時間のほとんどは、自分がpostしている時間か、これらのpostを読む時間にあてられる。なので、見た目のf/f数とは裏腹に、かなりの少人数の中で楽しんでいることになる。
では、残りの1000人強はどういう機会に読むのか。ひとつは、テレビ番組におけるCMのような感覚で、ざっと流し見するということがある。Twitterはリアルタイム性が強いので、様々な興味を持った人が今をつぶやくことで、今まさに話題になっていることについて、かなりの早さで知ることができる。また、特定のキーワードでTimeLine検索することで、そのキーワードについての最新情報を得ることができる。私は知人でもない人の日常postに興味がないほうではあるけれど、全く知らない人の日常に検索をかけられることには、とても価値があると感じている。そういう雑多な情報を集めるだけならば、http://pcod.no-ip.org/yats/me*youを使うのもありかもしれないが、流行りのキーワード自体を得るためには、やはり慣れたクライアントでざっと流し見するのがよい。

Twitter関連サービス

Twitterの楽しさは、関連サービスを使うことで増幅される。その中でも特に私に影響を与えているサービスを3つ紹介する。

favというシステムにより、クリックひとつで、ポジティブな感情をpostに贈ることができる。そしてふぁぼったーというサービスが、他人から頂いたfavを可視化してくれる。プラスの感情を浴びられると、その場がとても楽しくなる。つぶやきくモチベーションを膨らましてくれる。
私は、一日に何度もふぁぼったーを覗いてしまう。ポジティブな反応を得られるのが嬉しい。

ちなみに、私がfavつける基準について最近postした。

私のfavの基準は・自分の視点を拡げてくれるようなもの・自分も考えてたことをより分かりやすく書き出されたもの の2つ。で、お気に入りのページは『私の好きなpostコレクション』として扱えるようになっている。けれど、これだと、replyするほどじゃないけどありがとう、が表現できない。
お気に入りpostコレクションは、後から見返してニヤニヤできるようなものがいい。だけど、ありがとうfavができない。だから、この役割をtumblrにもたせる、というのが一つの解決策となる。では、なぜそれをしていないかというと、やっぱり面倒だから。

というわけで、tumblrTwitterにうまく融合させるべきなのかなあ、なんて、ぼんやりと思っている。

ユーザのTwitterに関する色々な数値を見れるサービス。本来は、何らかの計算式でスコアを算出してそれを楽しむというものなのだが、私としては、テキスト量、f/f比、ふぁぼられ率の確認のために利用している。
"長文ったー"を自称する私としては、テキスト量は気になる数値だ。大体90~130ぐらいのレンジにおさまる。テキスト量を確認しているとはいえ、無理に伸ばしたり、減らしたりしようということはない。眺めてて一番変化のある数値なので、その変化の要因を予測したりするのが楽しいだけなのだ。
f/f比、ふぁぼられ率は、目標値を定めて、それに近づくのを眺めることで、モチベーション維持の足しにしている。
f/f比は目指せ1.00倍、ふぁぼられ率は目指せ100%。特にふぁぼられ率は、最初の1年ぶんの発言は全くふぁぼられていないので、マイナスからのスタートのようなものだ。ここ4ヵ月では、100%を越えていると思われ、徐々に、上昇している*4

つぶやきをログとして自動で保存してくれるサイト。過去のつぶやきに検索をかけることができるので便利。
誰とreplyを何回交わしたかのカウントを確認できるのがちょっと面白い。
私のアカウントのログはこのようになっている。きぃ(@key_) - Twilog

気が合ったらFollow me!

とまあ、こんな感じで、私のTwitterとの付き合い方を語ってみた。元々語りたかった大事な要素を忘れているような気がしないでもないが、ひとまとまりの分量が書けたので、とりあえずここで締めておく。
Twitterとの付き合い方は人それぞれだけど、共通する部分が多ければ、面白く感じるフォロワーも共通してくるかもしれない。逆に、自分とは異なる視点から、新たな楽しみを見つけられるかもしれない。この記事が、あなたのTwitterライフに、少しでもよい影響が与えられたら幸いだ。

最後に、私のアカウントはこちら。きぃ (@key_) | Twitter 興味がありましたらフォローどうぞ!

*1:僕のtwitter STYLE の記事における、名言ツールとしてのツイッター が近い

*2:僕のtwitter STYLE の記事における、議論も楽しいツイッター が近い

*3:現在29人。日常post、内輪話少なめ、長文postが面白い人が多い。私のmyfavoriteリスト参照。

*4:現在は61.5%

アニメに偏見を持っていた青年が、アニメに勇気をもらい、新しい一歩を踏み出した話

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アニメが嫌いだった子どものころ

小さい頃、ヒーローものの番組が嫌いだった。戦隊ものや、ヒーローものは、全て暴力で解決する。それが嫌で仕方がなかった。幼稚園の頃は、周りに話題を合わせるために見ていたけれど、小学校に上がって、クラスの話題から外れるようになってからは、全く見なくなった。
私は単純なものが嫌いだった。だから、特に、日常を描いたアニメが嫌いだった。日曜の夕方は地獄のように退屈な時間を過ごした。
私には2つ下の妹と5つ下の弟がいる。妹も弟も、ヒーローものはあまり好きではなかったが、アニメは好きだった。だから、うちのテレビではアニメがよく流れていた。当時から臆病だった私は、まだこの歳になってもアニメを見てるなんて、とバカにされたくなかった。だから、アニメを見ることは恥ずかしい、と思っていた。家でも、自分は興味ないよと意地を張っていた。今思えば、アニメやオタクへの偏見や差別の意識はこの頃に芽生えたんだと思う。

再びアニメに向き合う

小中高と、ジャンプ黄金期が到来していて、周りのみんなが読んでいた。だけど、私は、雑誌を立ち読みするという*2行為に抵抗があったし、お金に厳しい家庭だったので雑誌を買うことができなかった。だから、漫画の話題にはついていけなかった。この時の淋しい思いを二度としたくないから、みんなの話題に合わせるために何かをするぞ、という、後ろ向きな好奇心が芽生えた。

大学生となった私は、情報工学科に進んだ。共学の男女比5:5の世界から、9:1の世界に踏みこんだ。この学科には、やはりというか、数多くのオタクが存在していて、私は、彼らを心の奥で軽蔑した。小さい頃から、アニメを批判する人はいても、アニメを肯定する人には出会わなかったという経験に大きく影響されている。そんな環境でもしアニメが好きだと言えば、卒業するまでオタクキャラ扱いされるだろう。そんな恐怖に縛られていた。だから、オタクっぽさを隠そうともせず全開にしているような人を避け、運動部で活躍していそうな人達の輪に、積極的に飛び込んでいった。

私は、そういう活発で人付き合いの上手い人を尊敬していた。彼らと一緒に過ごすと、毎日が新鮮だし、充実しているように思えた。私自身,運動系のサークルもかけもちしたりして、忙しい日々をおくっていた。サークルで、所属は情報工学科です。と自己紹介すると、「へー、見えないね」と云われる。それがとても嬉しかった。そうやって、情報工学科の中でも、アニメとは無縁であるように立ち振る舞った。(ちなみに、ファッションにまったく興味がなくて気を使っていなかったので、外から見ればただのオタクに見えたのだと思う)

しかし、環境がかわると、周りの人たちも変化しはじめる。私は仲の良かった友達とは別の研究室を選んだ。私の研究室は、半分くらいの人が、日常的に最新のアニメを見る人だったが、オープンにしている人がいなかったので、みんながアニメを観ていることに私は気付かなかった。一方で、別の研究室へ行った仲の良かった友達は、その研究室の強烈な先輩や同期の影響を受けて、アニメを見るようになっていた。まさか彼らがそんなものを楽しむのか、と驚いたが、彼らは、よいものはよい、とはっきりいう人で、それがまた気持ちよく,かっこよかった。この時,わたしの中にあったアニメへの偏見が崩れた。

将来のための勉強をしようと張り切る私は、勉強のためにプログラミングサークルに入った。やはりというか、なんというか、そこには"ホンモノ"が揃っていて、普段の会話も、私にとって宇宙語だった。彼らの会話に入れなかったし、彼らも、わからない私を残念に思った。けれど、先輩たちはそんな私を気にかけてくれて、育ててくれようとした。その頃の私は、アニメに対する嫌悪感は拭いさることは出来なかったけれど、食わず嫌いというものが嫌いで、自分自身がそうなっていることが嫌だった。だから、実際に見てみて、それで改めて判断するいい機会だと思った。

2007年の夏のことだ。それで、友人宅で「涼宮ハルヒの憂鬱」を見ることとなった。先輩云わく,まず最初はこれ、らしい。ハルヒは、ニコニコ動画のMAD素材やAAの元ネタとしてよく見かけたりするので、予備知識として知っていてもよいかな、ぐらいに思って見る気になった。「どの順番で見ようか?」と先輩たちが、議論していたりして、何のこっちゃとか思ったりしているうちに、「朝比奈ミクルの冒険 Episode00」が始まった。画面にはいかにも現実離れしたキャラクター"朝比奈みくる"がいる。オロオロしながら立っている。ほえほえ言いながらウロウロしている。これが皆の絶賛するハルヒなのか。何が面白いのかさっぱりだ。けれど、先輩が指摘した。「学生が撮影した手作り映画のような、妙に凝った演出がある」確かに。*3アニメなのに,そんなディティールにこだわっているのが、面白いと思った。私は、人の感情とか、雰囲気とかよりも、技術やギミックに惹かれる。そんな私は、細部にわたるクオリティの高さ、に、小さな頃に見たアニメと、大人まで面白がる、このアニメとの違いを感じた。

第2話からは一転し、普通の学園物語、が始まった。ちょっとかわったところといえば、どの女子も見た感じがかわいくて、だけどどこかちょっと非現実的な抜けているところが用意されていることか。そういう作られたもの*4がちょっと気になった。女性の胸やふとももやお尻を、わざとよく見えるようなアングルにするところもわざとらしくって好きではなかった。そんな子どもじみた真似で大人を喜ばそうとするのが嫌だし、それで喜ぶ男達も嫌だ。けれど、そんなことは些細なことで、物語が進むにつれ、話の面白さに引き込まれた。時系列がバラバラなので、世界観は見えない。けれど、隣りの先輩がところどころ、良いタイミングでヒントを出してくれたりする。これが楽しい。ニコニコ動画の字幕の楽しさに似た楽しさ*5、いや、こっちのほうが遥かに楽しい。そうやって、うまくヒントを散らしてくれて、また飽きさせないように様々な工夫をしてくれた。そんな環境もあり、私はついに、最終話まで楽しく観ることができたのだ。

私はアニメに対して、こんなにも頭を使わせられるとは思わなかった。けれど、こんなにも頭を使えるアニメがあることが、大きな発見だった。そして、やはり私は、アニメを食わず嫌いしていただけだった。ところで、アニメに対しては、偏見をあらためることになったのだが、私は日常的に見ることはなかった。話題を合わせるために、ちょっと見ていたくらいだ。頻繁に聖地巡礼に行く機会があったので、その元ネタのアニメを観たのと、NHKという安心感と、題材の興味深さから、電脳コイルを観たくらいだ。

アニメからもらったもの

私は、先輩を尊敬していた。プログラミングの技術力も、並外れたものがあったけれど、その行動力、特に行動の早さや積極性は、自分にないもので、憧れる部分もあった。いわゆるアクティブなオタクというやつで、コミュニケーションを怖がることはないけど、空気が読めなかったり周りの目を気にしないという系統の人だった。そういう部分はちょっと苦手だったけど、得られるものも大きいと思い、一緒に過ごすようにした。

今年の3月に、先輩達は皆卒業した。自分が最高学年となった。これからは集団を率いる立場でいなければならない。そんなことが出来るのだろうか。先輩達がやっていたようにできるのだろうか…。なんとか気を張ってやっていたが、自分の本質に背くことなので、疲れもたまる。慣れてくると、手を抜きたくなる。そんな時、ハルヒの新シリーズがスタートした。

久しぶりにハルヒを観た。YouTubeで観た。そこには、かつてと同じ女の子が元気一杯に声を張り上げ、我侭かつエネルギッシュにやりたい放題やっていた。やはり、こういう娘とはあまり馴染めないなあとか思っていた。が、ふと気付いた。そういえば、先輩のやり方もこんな感じだったな…。唐突にやることを決められて、振り回されていた自分を思い出した。けれど、彼がいなければ何も始まらない、皆がそう思っていて、そこには欠かせない存在だったのも確かだった。ハルヒの我侭さも、今のうちの集団に必要なんじゃないだろうか。周りの顔ばかりうかがって何も出来ない私にとって、彼女の立ち振舞いと、先輩の立ち振舞いは重なって見えたし、学ぶ必要があると思った。私はハルヒに倣い、新たなプロジェクトを皆に提案した。

再配分

ハルヒにも先輩にも共通する力がある。それは、周りを巻き込むパワーだ。情報工学科の学生というのは、どこか行く先が決まってなくて、何かやりたいけれどどうすればよいのかわからないという学生が多い。私自身もそんな学生の一人で、だから、このサークルの門を叩いたのだった。今度は、私が皆を率いる番だ。積極的に提案し、また、皆のモチベーション管理も意識した。そうやって、皆に目標を持ってもらい、苦労と楽しさを提供することで、ここに集まる意義を求めた。

それから、かつての自分のような、消極的で割とおとなしい子がいるのだけれど、その子には集団での立ち位置を自分で見付けてほしいと思っている。で、明らかにコミュニケーション志向が低いので、こちらから接するようにしているのだけれど、そういう時も、ハルヒのようにちょっと強引であつかましいように演じて、こうやってやることも恥ずかしくないよ、と、私がやっているのだから、みんなにやっても平気だよ、と、そんな姿を見せるようにしている。こうやって、ハルヒや先輩からもらったパワーを、私を経由して、後輩へと与えているのだ。

アニメに背中を押してもらう

さきほど、今季話題となった「けいおん!」を観た。1話と2話を観た。律の、強引に立ち振る舞って、周りの人を巻き込む能力が、ハルヒや先輩を連想させた。そして、私はまた律からパワーをもらった。

私は、部屋の隅に立てかけてある、ギターの埃の指ですくった。
よし、次にやることを決めたぞ!

*6

アニメをどう評価してもらいたいのか。

アニメは気持ちが悪いものだと、大半の人には思わている.それが事実だ。私はその中のひとりだった。世の中のアニメ好きは皆にどう思われたいのだろう。今のまま、自分たちだけの快適なコミュニティーを保って、こっそりやっていきたいのだろうか。世の中の,アニメをよく知らない人に、そうやって軽蔑の眼差しを受けても平気なら、そのままでいいだろう。けれど、自分の好きなアニメガ、もっともっとよい評価を得たいなら別だ。アニメ自体には、優れたコンテンツとしての素養が充分にある。どちらかというと、妨げになっているのは、とりまきの気持ち悪さだ。それは、熱狂的なアイドルや韓流ファンの気持ち悪さに通じるものがある。
もし、アニメの評価を上げたいのなら、まずは、皆に尊敬される人間になろう。ガンダム芸人というのがクローズアップされているが、他にもキムタクやTOKIOだったり、初期の頃のガンダムは、少年の心を持ち続けた、かっこいい大人の愛するものとして、非常にイメージがよい。エヴァンゲリオンもそうだ。「好きな人、尊敬する人が好むものは、素敵なものだ。」非常にクオリティが高いのに、正当な評価を受けない作品も、とりまきが素敵な人間であるならば、もっとよりよい評価がなされるだろう。*7

*1:6月に書いた,ちょっと古い記事です

*2:社会的モラルの低い行為だと当時は思っていた

*3:今おもえば失礼だが

*4:作り手側が,こういう部分萌えるんだろ?って強要している感じ

*5:ゲーム実況動画なんかは、友達の家で友達のゲームプレイをみんなで眺めている楽しさに近いよね

*6:ちなみに、アニメでやってることが現実でもまんま通用するとは信じていない。実際には、背中を後押ししてもらいながら、常識的な振舞いでやっているというかんじ。

*7:一方で、違いのわかる、俺カッコイイという廚二病的な要素や、深夜番組がゴールデンに進出するとつまらなくなるという現状維持が一番派、のような意見もわかる。

Twitterのぬるま湯につかりすぎると風邪をひく

Twitterは気楽で楽しいし,いいところもいっぱいあるけれど,見えないからって忘れちゃいけないことがあるよ,という話.
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あの人からremoveされたのはなぜ?

Twitterでは,ゆるい繋がりを求める人たちが,気ままに,繋がったり,離れたりを繰り返す.
相手に興味があろうがなかろうが,何かの縁でfollowして,何かの拍子にremoveする.そんな距離感が当たり前の世界.
みんな自然体でつぶやく.それに魅かれて追いかける者もあれば,相性が合わないなあ,とremoveする者もいる.
だから,私は,誰かからremoveされても気にしない.
……だったけれど,こちらが好意を持っていた人に断ち切られて以来,removeを気にするようになってしまった.

よくreplyをくれた人,毎日のようにfavをつけてくれた人,ある日突然,removeされた.何がきっかけだったのだろう.
どれか特定のpostだろうか.一連の独り言が不快感を与えたのだろうか.それとも別の理由があるのだろうか.
どうして私をremoveしようと決めたのだろう.理由が知りたい.


ポジティブな意見が可視化されるTwitter

Twitterは、favだったり、RTだったり、何も書かなくても肯定の意思表明になるものがあるので、肯定にかかるコストは小さい。一方で、否定の意思表明は、RTにしろreplyにしろ、必ず何か書かないといけないため、肯定に比べてコストがかかる。つまり、否定しずらい仕組みとなっている

http://twitter.com/key_/status/3258670015/

だからTwitterは楽しいんだよね。肯定される機会は多くて、否定されることはめったにないから。だけど、それでいいんだ。叱られるより、褒められるほうが、長所を伸ばしやすいもん。こうやって、みんなの頭ん中をどんどん暴走させて、新たな文化を生み出していけばいいんだ。

http://twitter.com/key_/status/3258691805/

Twitterのいいところは,一つの意見に対して,たくさんの人からポジティブな意見表明が集まりやすいところだ.
だから楽しい.楽しいは正義.


ネガティブな意見はどこへ……

Twitterは炎上しにくく、極端なことを発言したほうがfavを貰いやすいという性質がある。(以下略)

http://twitter.com/key_/status/3725210828/

Twitterはそもそも炎上という現象が起こりにくい.TimeLine上では同じ話題に染まりがちなので,一見,同じ空間(TimeLine)皆で共有しているような感覚になるが,同じ人たちをfollowしているわでもなければ,いつもTimeLineを眺めてるわけでもない.それぞれオンリーワンのTimeLineを持っている.炎上というのは多くの人が同じ空間を共有し,エネルギーが一部に集中して発生するものだけど,同じ空間を共有しているとは限らないし,火の元が,blockなりprotectedなりすればそれでおしまい.どちらかというと,特定のpostのパーマネントリンクがはてブでブクマされて,ブコメが荒れたりトラバで非難したり,というほうが炎上に近い.

(中略)Twitterもfavも、プラスの感情ばかり可視化される仕組みなんです。だから、極端なことを言ったほうが有利なんですけど、見えないところで、より多くの反感を買われてしまう危険性があります。いくらユルくても、人と人のコミュニケーションの場ですから。

http://twitter.com/key_/status/3725093823/

炎上が起こりにくいので,極端なことがpostできる.極端なことは多くの人の共感を得ることは難しいけれど,一部の人の心を鷲掴みにできれば,favの数は稼げる.だから,調子にのって,ついつい極端なことをpostしてしまうかもしれない.しかし,そこで生まれた反感は,removeやblockとなって表れる.が,これは気付きにくいのだ.f/fがそれぞれ三桁を越えたあたりになると,removeされたりblockされてもTwitter単体では気付くことはあまりなくなる.だから,こちらに興味を示してくれているなあ,というあの人から,いきなりremoveされてしまうのかもしれない.

Twitterは、1つ1つのpostがそもそも読まれているかすらわからないので、replyやReTweetやfavがつかないことが、つまらないことの表現にならない。ネガティブな指標というものがmixiほどない。ポジティブな印が定期的に入るようになると、とても楽しくなる。

http://twitter.com/key_/status/2862319404/

楽しいは正義.
だけど,痛みを感じない身体ってうらやましい?
身体が傷付いてしまっても気がつかない.血が流れていることにも気がつかない.
そのままにしておいたら,気付かぬまま意識を失ってしまうよ.



『情緒優先型』と『利益優先型』

情緒,すなわち,誰かとのコミュニケーション*2を求めてTwitterをする人がいる.
利益,例えば,知識や,人脈形成*3を求めてTwitterをする人がいる.
Twitterを利用するときの目的は,その人の性格や気分によって様々だが.全くのニュートラルな人はそれほど多くなく,どちらかに傾いているものだ.

私は知識を得たいというのが一番の目的で,『利益優先型』に属する.そんな私が,removeされた時に求めているのは,removeの理由だ.しかし,Twitterでは,そういうネガティブな感情というのは言葉として表現されないまま消えてしまう.それこそが,ゆるい繋がりであり,Twitterらしさなのだ.


Twitterのぬるま湯につかりすぎると風邪をひく

Twitterは楽しい.ポジティブな感想に溢れていて気持ちがいい.気持ちがいいのはいいことだけど,あくまで短期的に気分を高揚させてくれるもの.Twitterに長くつかってたらポジティブな感想でも,得られる喜びは薄まってゆく.

長期的な視点で見ると,自分の悪いところを改善するチャンスとなるような,ネガティブな意見をもらったほうがためになる.

だから,私は,Twitterに比べたら批判を受けやすいブログというスタイルで,この記事を書いてみた.

みんなやさしーから忠告してくれないんだよね。だけど、表面的には傷付くかもしれないんだけど、もっとびしっと言って欲しいんだ。そのほうが後の為になるから。逆に相手のためと思ってびしって言うことが多いんだけど、それを嫌う人もいるんだよね。なんか難しいよね、そういうの。

http://twitter.com/key_/status/3454302345


私は,決して打たれ強いってわけじゃないから,批判されたらショックを受けるかもしれない.
だけど,その中には,私には見えていない別の視点があるはずだ.
その視点こそ,私にとっての宝物.




このエントリの感想.および,私のTwitterでの振舞い.何か気になることがあれば,ブコメでもトラバでもreplyでも何でもよいので意見を下さい.よろしくお願いします.

Twitter ID @key_

*1:このエントリの引用文は,ここ二ヶ月くらいの私のつぶやきの中から,ふぁぼったー経由で選別して拾っています.

*2:刹那的快楽

*3:恒久的利益