家宅捜索するかどうかは管轄の署長の判断

えっと、前回記事のみんな公務員を叩くのが好きなのね - 鍵壺のWeblogでは、家宅捜索はやりすぎだろう、っていう意見が多かったので、家宅捜索の有効性も提示したかっただけなんだ。だから、タイトルが主題というよりも煽りになってしまい、申し訳なかった。

おそらく、皆が心配しているのは、警察の言い掛かり次第でプライベートが暴かれるという恐れと、そんな権力を警察が持っていいのかってことだと思う。多分、痴漢冤罪に近い理不尽さを感じているんじゃないかな。

家宅捜索の目的

前エントリでも書いたとおり、『何故、そのような行為をおこなってしまったか』原因を確定するためだ。もうちょっと言うと、逮捕の罪状を確定するため、とも言える。まず、裸になったの要因が、『飲酒による』と限定することはできない。酒と合わせて薬物も摂取していた可能性があったり*1、特殊な性癖を持っていたり。再犯性が高いと判断されれば放っとくわけにはいかないため捜査する必要がある。これで何かが見つかれば公然猥褻とは別件で、という扱いになる。


で、実際に家宅捜索するかどうか、それを判断するのは、管轄の署長だ。逮捕されればどんな時間帯だろうとすぐ、署長に連絡がいく。そこで容疑者の職業やら素性から、家宅捜索するか判断するのだ。署長が独断で判断すべきでないと考えれば、上層部に相談することもある。今回、どの層の人間が家宅捜索すると判断したかは、わからない。

容疑者の職業

なので、職業、素性が違う人間が、今回の事件と同じような行為をした場合、家宅捜索を行われない可能性もある。例えば、ホームレスや浮浪者ならば家宅捜索などする必要が感じられないし、暴力団関係者ならほぼ家宅捜索される。

今回の場合は、芸能人、社会的に大きな影響力を持つ公人に近い存在であるので、とりあえず家宅捜索したほうがいい、と判断するのが自然だ。もし、今回は家宅捜索しないと判断して、後々大きな問題が起きてしまったとすれば、警察の怠慢だと責任を問われるだろう。なので、『とりあえず、家宅捜索しておいたほうがいい』と判断された。*2


容疑者が一般人の場合、過去に犯罪歴が無くって、怪しいと思われないようならば、家宅捜索されない。このあたりは管轄の署長の判断次第である、としかいえない。

今回の事件について

自分は、芸能界がどういう世界なのかとか、そういう情報を持ってないので、今回の警察の判断が妥当だったのかは、わからない。けれど、警察を一方的に批判するという反応には違和感がある。
どっちかというと、マスコミがあまりにも騒ぎすぎで、もっとひっそりこっそりと報道すれば、こんなに大騒ぎにならなかったのになあ。それでも損害賠償の額の大きさ*3を考えれば、そうも言ってらんないのかもしれない。
容疑者については、特に応援するでも批判するでもないけれど、番組『僕らの音楽』だけは続くようなので、それについては安心した。

*1:今回は尿検査の結果で薬物反応はないので、これはないが。

*2:もしかして、芸能界と薬物やら裏社会の繋がりみたいなものを警察は掴みつつあるのかもしれない、何も根拠ないけど。

*3:詳しくは知らないけど、映画の興行収入とか地デジの影響とか